あらすじ
自然あふれる済州島で生まれ育ったテッキ(ヤン・イクチュン)は売れない詩人。生活を支える妻のガンスン(チョン・ヘジン)が「妊活」を始めたものの、テッキは乏精子症と診断され、詩も書けなくなってしまう。
スランプになったテッキを救ったのは、ドーナツ店で働く青年セユン(チョン・ガラム)だった。セユンのつぶやきをきっかけに詩への創作意欲が湧いたテッキは、彼のことをもっと知りたいと思い始める。(シネマトゥデイより)
これはゲイ映画なのか?
ゲイが主人公の映画というわけではなかったです。
キスシーンや抱擁シーンがあるわけではないです。
ただ人が人をひたすら想うことは、純粋であり残酷でもあるんだなと実感する映画でした。
人を想うことに性別は関係ない。
これは恋だったのか・・・
ただただ観てしまう・・・
なんなんだろう・・・
ただただ観てしまいます。
主人公・主人公に想いを寄せられる青年・主人公を支える妻
3人それぞれの想いが入り混じって。
誰か幸せになれるのかなと、途中では思ってしまいました。
自分だけが苦しく辛い思いをしていると思っていたら、自分よりもっと満たされない思いを抱いている青年にあい、彼の事を知っていくにつれどんどん惹かれていく。
心が一瞬揺れてしまうと、そこから怒涛のように気持ちが押し寄せていく。そういうのが恋というのかなと、ちょっと苦しい思いになりました。
でも、妊娠した奥さんを置いてまで彼の事を想い、彼を幸せにしたいと思えるものなのか。
彼の悲しみを抱えていこうと決めるのなら、奥さんは?
自分が去ることで、次は奥さんが悲しみを抱えることになるのに。
人の想いは複雑だなと感じました。
恋?友情?
この映画は、「平凡な人生を歩いてきた男性が突然同性に激しい感情を抱いたら?」という発想のもと制作されたようです。
主人公の男性も、この青年だから恋をしてしまった。他の青年だったら恋はしなかったんだと思います。
今までの自分の経験や今置かれている背景で人に恋をするのであって、性別にこだわる必要はないんだと。
ただそういう自分の気持ちを突き詰めて、恋と思うか友情と思うか、人がどちらを選ぶのか。
人を思うことって寂しくなることもあるんですね。
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