あらすじ
17歳の高校生サイモンは、どこにでもいるような普通の男の子ですが、自分がゲイであることを周囲に隠しています。
そんな彼が学校の掲示板で知り合った同じゲイの男の子「ブルー(ペンネーム)」と連絡を取り始め、彼に次第に惹かれていきます。
でも、ブルーとのメールのやり取りをある友達に知られてしまい、サイモンの女友達との仲をとりもってくれないと公表すると脅されてしまいます。
次第に事は大きくなっていき、最終的に彼の友達や学校全体を巻き込むほどの大事件になっていきます。この事件を契機に、サイモンは自分のセクシュアリティと向き合うこととなります。
家族や学校での思い切ったカミングアウト、そして周りの反応。
サイモンは人として大きく成長していくことになります。
キャスト
主役のサイモンは失礼ながら、初めてみた俳優さんでした。
ですが、映画「トランスフォーマー」ジョシュ・デュアメル、ドラマ「13の理由」のキャサリン・ラングフォード、ハイルズ・ハイザー、ドラマ「フラッシュ」のキーナン・ロンズデールとちょこちょこ知っている方もでていて楽しめました。
オネェじゃなく普通のゲイとして描かれる
サイモンは本当に普通の高校生。言葉遣いがオネェなわけでもありません。
テレビに出てくるゲイだという人は、わかりやすくオネェばかりですが、実際はそんなことはないんだというのが分かってもらえると思います。僕の周りにも、オネェな感じのゲイはほぼいません。
確かにそういう人もいますが、普段の話し方ではゲイかどうかわからないと思います。そういった普通感がでててよかったです。
ゲイは秘密事項。だって勇気がない。
ゲイであることは秘密にしなければ。ばれたらもう終わりだ。自分のセクシャリティに気づいても、それを素直に話すこともできない。
なんでなんだろう。
自分の秘密を守るために大切な友人をだましたり。
悪いことだとはわかっていても、本当のことがバレてしまう恐怖の方が勝ってしまう。
サイモンと同じ学校には、ゲイをオープンにしているイーサンという人物が通っています。イーサンは、しょっちゅう同級生からゲイだということをからかわれています。
それを横から見ているサイモンは、自分もカミングアウトしたらいじめられると思い、カミングアウトできなくなってしまいます。
おそらく多くのゲイがいる中で、カミングアウトできないでいるのは、ゲイというだけで偏見をもたれ、差別されることに耐えられないからです。
ただ性の対象が男性なだけで、他は何にも変わりません。みんな人それぞれ言えないことってあるんじゃないでしょうか。
なぜ、ゲイということはそれほど偏見をもたれないといけないのかと疑問に思ってしまいます。
サイモンの母の言葉
学校中にゲイだとバラされたサイモン。家族には自分からゲイだとカミングあうとするのですが、サイモンの母の言葉がとても心にしみます。
「あなたはあなたのまま。」
「あなたはこれまで以上にあなたらしくなればいい。」
「あなたにはあなたの望むもの、すべてを手にいれる権利がある。」
なんて心の大きな母なのかと思いました。
家族がこう思ってくれているというのは、とても心強いものです。
そうです、ゲイだからといって何かをあきらめる必要なんてない。
誰かに遠慮する必要もないんですから。
ネタバレはしませんよ
この映画をみて、ゲイって案外自分の近くにいるのかもなって思えると思います。
そして、ゲイだって何も変わらない。ストレートの人と同じようなことに悩んだり笑ったりしています。
何も特別なことなんてないんです。
自分がゲイだと悩んでいる若い人や、ゲイのお子さんがいる親御さんに見てもらえたらいいのになって思います。
ただ、自分がゲイじゃないから、そういった人たちに偏見をもつということは本当におかしなことだと思います。
この映画を観て、サイモンから勇気をもらってほしいなって思います。
続編がある?
「LOVE サイモン」の続編というわけではないですが、スピンオフとして「LOVE VICTOR」というドラマがあります。
こちらも自分のセクシャリティを受け入れていくというものです。
こちらはまたの機会に紹介できたらと思っています。
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